お久しぶりです!ブログにいらして下さっていた皆さま、本当にごめんなさい。あれから第一回目の模擬試験や新年中さんの体験、奥沢での筑波大学附属小学校に向けてのプライベート、そして来年5日から始まる冬期講習の準備や新春コンサートの準備など、なかなか12月のこの時期まで充実感たっぷりの日々を過ごしておりましたが、そんな中、また嬉しいお知らせを頂きました。筑波大学附属小学校合格[E:shine]最後の最後まで、ご努力を続けられた精神力にも、感銘を受けます。本当におめでとうございました。

さて、本日、新年長さんの第一回目の模擬試験のご返却を簡易書留にてお送りさせて頂きました。明日にはお手元に届くかと存じます。手渡しでしか配達されませんので安心ですね。講評やグラフを参考になさって、冬期講習までの日々を大事になさってください。
また、同時に来年の新春チャイルドコンサートのチケットをお送り致しました。おかげさまで、多くの方々にお申し込みいただき、満員となりました。当日は賑やかに、楽しく、アットホームな暖かさの中で、思う存分音楽に浸って頂けましたらと願っております。1月20日にはリハーサルがあり、いち早く素晴らしい音楽を独り占めさせて頂いてまいりますね[E:happy01]

嬉しかったのは、このブログをお読み下さっていらした方からのお申し込みでした。当日、お会いできるのですね!今から本当に楽しみでたまりません。ブログはこうした出会いを可能にしてくれるのですね。

さて、昨日は駆け込みで横須賀美術館の「ラファエル前派からウイリアム・モリスへ」を見てまいりました。中でも、輝いていたのがロセッティの「マリーゴールド」でした。「レディリリス」はそれは素敵で有名な絵ですが、私はそれよりも、何度もこの「マリーゴールド」の前に佇まずにはいられませんでした。お花を飾る最中のうら若き赤い唇の彼女はお針子でしょうか。ウエストのところにはお針刺しと、鳥の形の装飾的なハサミが下げられているのです。被りものの下から豊かな褐色の髪が覗き、彼女の足元には彼女のお針箱から転げ落ちたかもしれない糸の玉にじゃれる黒猫の姿も見えます。実は、以前に古きイギリスのインテリアに憧れ、ロイズ・アンティークス青山がまだ移転前の広尾にある頃にダイニングセットを購入。そのうち部屋の中全てが装飾的な植物の配された心安らぐ空間になるはずでしたが・・・。今は、増大する本や書類などを機能的に置く為の壁二面が天井まで本棚になっている図書館のような部屋に思いを馳せるばかりでした。美しい絵画の中の壁紙や衣類の植物や鳥の模様を見ているうちに、また素敵なインテリアへの憧れが再燃しそうになりました。でも、その一方で、「あら、この鳥は新年長さんでも描きやすそうな形だわ。」とか、「簡単な花びらと葉っぱだけを描いているのに、こんなにセンス良く見えるのは何故かしら。」とか、「こんな風に果物や葉っぱやドングリなどを描いたら、素敵な絵になるわね!」と、展示されている絵画やタペストリーやタイル相手に絵画鑑賞とは別の会話になってしまっている私がいるのです。

また、バーン=ジョーンズの「薔薇の心」にも魅せられました。美術館の中で気にいった絵があると、何度もその絵の前に立ち返らずにはいられないのです。まるで、恋する人の家を訪ねていくかのようなためらいが心の中にあって、誰にも同じ絵を訪ねていく私を見られたくないのは何故なのでしょうか。絵の中に入り込んで作品の中の人を見つめ、囁き、それを取り巻く世界を感じる時、本当に自分が無防備になっているのを感じるのです。自分の感性を総動員させることはおろか、自分の過去に起こった出来事、過去に感じた事、過去に抱いた夢、そして未来に馳せる夢など、ヤドカリが殻を抜け出して新しい貝に入り込んでいくように、その時私は一瞬素になり、絵画と同化していくのを覚えます。そう言えば同時に展示されていた「季節の絵」のフリップの中に「過ぎ去った季節でも、その作品に自分を固定させることにより、ありありとその季節を体験出来る。」というようなことが書かれていました。私はこの「作品に自分を固定させる」という言葉ひとつに出会えただけでも、今回この美術館に来た価値を覚えました。こうした絵画に自分を同化させることを美術の世界では「固定」と呼ぶのだろうか。はたまた、お若い学芸員の方が書かれた文章で、パソコン用語の「固定」を取り入れられたのだろうか。自分が絵に「固定」させるという表現は、しかし私の感覚とはかなり異なっていて、もっと私は空気のように柔らかに絵画に溶け込むのに、などと思いながら美術館を後にしました。

横須賀美術館は、いつ訪れても海がザブザブと周りに見えていて、船がいつも沢山浮かんでいて、大きな「海」という作品の一角に在るかのようで、楽しいリラックスした気持ちになれます。皆さまもあわただしい最中ですが、短時間でも良い時間を過ごせますよ。それにしても、いつか友人と平日に行った時には併設のレストラン「アクアマーレ」に予約して行ったのでランチを頂きながら目の前の海を思う存分に楽しめたのですが、予約なしの休日はいつも無理のようですね。美術館はお腹が空きますね!美術館を後にし、海辺で偶然見つけたイタリアンで遅い昼食を取り、帰って参りました。

そう言えば、横浜美術館の「ドガ展」も今月31日迄でした!駆け込みばかりですが、開館と同時に行ってみようかと思います。なんだか、お食事がもう終わるという時に目の前にあるプチ フールを頬張るかのようですね。でも、心を残すよりは良いと思います。横浜美術館の建物も、とても好きです。