・・・また、雨が激しくなってまいりました。ひと雨ごとに深まりゆく秋。どうぞ、暖かくしてお休み下さいね。

「オペラ蝶々夫人より<ある晴れた日に>」を聴くたび、なぜか母を思い出します。一言で言うならば、「気高さ」。・・・身内ではありますが、もう天国に召されている母ゆえ、お許しくださいね。幼い日の私にとって、母はいつも気高い存在であったのです。

そんな「気高さ」を、六本木クラスのお母さま方にも多く感じる時があります。とくに、この受験のただ中にあって、メールの端々に輝く透明な、水晶のように澄み渡った美しい母のお嬢さまに対する愛情のこもったお言葉を見つけるたびに、これ以上、素敵な言葉があるのだろうかと思わずにはいられません。

また、何よりも驚くことには、六本木クラスのお母さま方同士で、どなたかのお役にたてば、と、ご自分が経験されたばかりの情報を私に下さいますので、私はいついかなる状況でも、速報として皆様に転送させて頂いておりましたが、本当に利己的とは対極の関係をお持ちですね。

受験とは、いかなるものでしょうか。利己的な行為が蔓延してしかるべきと考えられがちです。でも、もっと大切なものを知っていらっしゃる会員の方々は、受験によって、哀しい姿になるのとは別格の、素晴らしい受験をなさっておられるのを感じます。

ご自分だけが良いのでは無く、また、お嬢さまの様子を注意深く見守られ、さらなるご成長を願われるということを第一義とした受験の「気高さ」。まるで、紳士の国のスポーツマンシップをも拝見させて頂いているような見事な闘いぶりと言わずにはいられません。今も申しあげましたが、言うまでも無く、闘いの対象は、あくまでもお嬢さまご自身、あるいは、お母様ご自身との戦いのことを指しているのです。

「気高さ」を私が母に感じていたように、皆さまのお嬢さまも、きっと憧れとともにお母さまのことを見上げていらっしゃる筈です。

この受験を通して、皆さまが魂を磨かれていらっしゃるのを感じます。そんなお母さまの元から、お嬢さまは安心して試験会場へと向かわれるのでしょう。

また、この受験を通し、お嬢さまは日に日にまた成長していかれることでしょう。何よりも、お母さま方のような人と人の在り方を、お嬢さまに示すことが出来たと言う事は、本当に本当に得難い経験をさせていらっしゃるのを感じるのです。

「気高さ」。それは、母性が放つ、香気なのかもしれません。無償の愛。汲みつくせぬ愛。
・・・お母さま方が利己的では無い理由が、今解りました。皆さま、見事に「お母さま」だからなのですね。11月の都内のお試験も終わり、お嬢さま達には勿論のこと、こんなにも素敵なお母さま方にも早く休んで頂きたいです・・・。

ところで、来春のチャイルドコンサートでは、このオペラ蝶々夫人より<ある晴れた日に>も歌って頂きます。去年は、ヴァイオリンとピアノのコンサートでしたので、いらしたお嬢さまで、すぐにヴァイオリンを習い始められた方もいらっしゃいました。今回のコンサートの後には、オペラ歌手も生まれるのでしょうか[E:happy01]楽しみです。