春の風の中、息子と駅まで一緒に歩きました。
途中、草の斜面があって、毎年本当に不思議な感じで、一夜にして突然そこが一面の菜の花で覆い尽くされるのですよ。私だけがそんな印象を抱いているのかとおもいきや、息子も同意見でした。
それにしても、この日が来ることは覚悟していた筈でした。でも、急にやって来たお別れ・・・。なんて、大げさですね、単に大学のそばに下宿することに決まっただけなのですから。
昨日会員の方に「お子さまとご一緒に幸せに暮らしていらして、羨ましいです。」と申しあげましたら、笑っておられました。でも、バラ色のくちびるをした柔らかいほっぺの子供との暮らしは、私の人生の中で、やはり中心をなす幸せな時間でした。春風は何かを連れて来て、また何かを連れて行ってしまう・・・そんな気持ちがしています。大学は遠いとはいえ、通えないことはないのです。ただ、ゼミも始まり、また、色々なことから卒業したいと言っていた彼の気持ちを尊重し、笑って見送らねばなりませんね。
もうすぐ、息子の中学、高校でご一緒だったお母様達と久しぶりに再会し、美術館や青山霊園等の散策が待っているのですが、それぞれに素敵な女性で、とても楽しみです。以前にも増し、私はお話したい話題が増えているのです。成人式に、あなたはどんなお気持ちだったの?とか、息子が下宿して別れて暮らすのって、すぐに慣れるのかしら?とか。また、大きな御寺の奥様であるあの方には、改めて小さな頃からどんな習い事をされていらしたのかも伺ってみたいですし。本当に気働きと気品のある女性は素敵ですものね。
人生には、変化がつきものですもの。コートの中に入り込んだ春風をふわりとかわして、歩いて行こうと思います。・・・18才!フランスの田舎道を歩こう!心の中に花束を投げ込みながら・・・などと、大昔に日記に綴ったように、また自分なりに追求したい道を、笑顔で歩きたいです。