先日のことです。息子が横浜駅までお迎えに来てくれたとのメールがあり、私は待ち合わせ場所で息子が現れるであろう方角を見つめておりました。東口のルミネあたりに立ち、郵便局の方からどんどんこちらに向かって流れてくる人の波を見ながら、「待つ」ということは、可能性があるからなのだという、当たり前のことが浮かんで参りました。実は、息子は秋の採用試験で、実に息子に適した…と申して過言ではないお仕事に来春より就くことが決まりました。息子が我が家を巣立つ日がいよいよやって参りました。祝福すべきこんな時、わが子の小さかった時の姿など思い出すのはいけないことですね。それでも、息子がやがて向こうの人ごみの中から現れると、近づいて来るのを見ることが、何か貴重なことのように思えて良く見ておこうと思ってしまう私でした。
望むこと、望まないこと、様々な変化が家族には起きるのだということを知ってはおりましたが、息子の誕生以来3人であたりまえのように暮らしてきた日々がもうすぐ終わるのだという思いをすんなりと受け入れるまでには、まだ少し時間が必要な不甲斐ない母です。

「待つ」・・・。明日は、合格発表の小学校もございますね。皆様は今、どのような感慨を胸にお持ちでお過ごしなのでしょうか。

このお試験の本番の時期になり、長い期間ご一緒させて頂きましたのにも関わらず、また、お母様方の新たな個性と申しましょうか・・・新たな魅力を再発見させて頂きました思いでおります。お試験が終わられ、直ぐにお電話を下さるお母様は、一生懸命さがお声に現れていらして、とても純粋な印象を受けましたし、また、チョコリットの皆様に向けてのご報告を下さいましたお母様方の御誠実さにも心打たれました。チョコリットをご卒業された・・・と申しますよりは、皆様と益々お近くなり、ご一緒に歩ませて頂いているのを感じております。また、お嬢様方の頼もしさ。言葉にならない驚きがございます。私は、どのお嬢様も素晴らしくご成長していかれますお姿を毎年見つめて参りました。一年前の皆様を彷彿とさせる、新年長さんクラスのお嬢様たちも、一年後、このように立派なお姉さまとして送り出させて頂きますことは私の責任ですが、昨日の金曜日クラスを拝見しておりましても、毎回、お嬢様の意識が変わっていかれますのが大変よく分かり、感動を覚えているところでございます。

さて、昨日お試験をお受けになられましたお嬢様のお母様より、あまりにも楽しいメールを頂きました。お母様にはブログへ載せさせて頂きますことをご了承頂きましたので、その一部をご紹介させて頂きますね!

「綱島先生

今晩は。行って参りました。先生から合格こびとを大勢送って頂き、娘は無敵の軍勢の中から7人の勇者を選び、元気良く出かけました。
ちなみに我が家では勇者達は・・・
・ちょっと小太りの耳が大きなこびと(どんな先生のお言葉も聞き逃さないこびと)、
・メガネの三つ編みさん(どんなペーパーも最後まであきらめず解くこびと)
・見た目は男の子でも本当は女の子(ピッと立ったら足や手は磁石でくっついたように動かない)
・ママから送られてきたお姉さま合格こびと(ママからのメッセージを届ける。背中をトントンたたき、耳もとで「急いで急いで速く、でもていねいに」)
・パパから送られてきた合格こびと(おじいちゃんなのだけれど、昔はパイレーツのキャプテン、百戦錬磨のおじいちゃんは膝の上でこびと達が十分に力を発揮できるように見守ります)
後は、娘と仲良しの兄弟2人のこびと(様々な神様と仲良しです。)・・・(以下、略)」

・・・何て、楽しいのでしょうか。それぞれのお母様方が、無色透明のこびと(笑)に、そのお嬢様が一番喜ばれる味付け?をされ、そのようなお気持ちに支えられるお嬢様は、本当に最強の軍勢とともにお試験を受けに行かれるお気持ちなのでしょう。もしかしたら、ここまでどのお嬢様もお母様方が「こびとは居た?」と聞かれると、「腕の上に沢山乗っていた。」などと、お答えになられますのは、お母様のお優しさを腕の上に見ていらっしゃるのかも知れませんね。直ぐには見えなくても、優しさは「在る」のですものね。

さあ、明日は、合格が歩いて来る方角に向かい、歩いて来る可能性をただひたすら信じ、その訪れを、目を凝らして「待ち」ましょうね。私もお祈りしつつ、お待ち致しております。