例えば、ペーパー演習クラスで、間違った答えを懸命に書いているお子様に「間違えているお友達がいますよ。もう一度見直してください。」とお声を掛けたとしても、ほとんどの場合、我がことと思わないで、見直す方が少ないのです。だからこそ、「間違えている」ということなのでしょう。・・・ちょっと分かり辛い言い回しですね・・・別の言い方をするならば、「間違えている」ということは、今、自分のしていることに何か正すべきことが無いのかを省みる気持ちが無いということから生じていることではないでしょうか。あるいはそのこと自体を「間違えている」と呼んで良いのではないでしょうか。そして、その間違えに気が付くのは、概して第3者の目なのですが、「間違えている」ご本人にとっては、その状態に没入、没頭しており、何か気づくチャンスがあったとしても、そこから抜け出して周りを見ることは本当に難しいことなのだとつくづく思うのです。没頭・・・頭が没っする・・・。怖い言葉です。
しかしながら、お子様のペーパー問題で、林檎の数の正解が6つのところを7つのマルが書いてあっても、それはひとときのうっかりした間違いであることも多く、救われるのですが、問題は私を含めた大人の「間違い」です。まず、ほぼどなたも「間違えている方がいますよ。もう一度見直してください。」等とは声をかけては下さいませんもの。それを教えて下さるのは、よほど親しい方か、ご家族様などではないでしょうか。私は、よく自分の行動観察採点をつけてみるのです(笑)周りの方の優しさに気づき、お気持ちを考えて行動出来たか足りない点に気づき、フォローすることが出来たか、・・・すると、どれ程高度で難しい課題を私が教室でお嬢様たちに要求しているのかが分かってくるのです。・・・行動観察・・・それは、一生の課題であり、幼稚園時代の為のものでは無いことを今更ながら感じます。人との対峙する力であり、物事に向かう姿勢であり。限られたお時間の中で、諦めずに、扱っている材料の扱いにくさのせいにせずに、渾身の力とともに、様々に行い方を変え、なんとかする力・・・大人にも難しいことですね。でも、その基礎力を培う意識で今年も皆様と向き合ってまいりました。また、ペーパーでも、同じ力、すなわちどんな問題でも、勇気を持って考えることを止めない力、なんとか正解を導き出す心を目指し、問題を作り続けて参りました。この時期、私の皆様の合格への思いの深さは、ちょっとどなたにも想像がつかない筈です(笑)・・・だからこその、徹夜なのですが、それもあともう少しですね。お互い、頑張りましょう!最後の最後までご一緒に歩き通しましょう。必要ならば、お背中を押して差し上げますので。
ペーパー問題で、間違えに気が付かないお嬢様には、人は間違えるものだということ、間違えないようにする為には、自分が間違えていないか、常に振り返る必要があることを、もう一度どうぞ優しくお話して差し上げて下さいませ。
昨日、鎌倉の鶴岡八幡宮に伺い、合格のお札を頂いて参りました。次回、最終回に皆様にお渡しさせて頂きます。
本日、思いがけず、昨年のご卒業生とお母様が授業前にいらして下さいました。大変重いですのに、皆様の為に驚くほど沢山の資料をお持ち下さり、応援にいらして下さいました。お話を伺ったお母様は合格に繋がるヒントを頂けたことと存じます。この時期に、後輩の方々を思い、駆けつけて下さいましたこと、そのお優しさに、本当にひたすら有り難く、嬉しく存じました。チョコリットがご卒業生の皆様の温かさで支えられておりますのを何よりの幸せと感じております。本日、貴重なお話を私も沢山伺わせて頂きました。また、後輩の皆様にお伝えさせて頂きます。深く感謝致しております。*ちゃん、すくすくとまたご成長されましたね。何より、非常に自然体で、環境が合っていらっしゃるのを感じます。素敵な制服姿を見せて下さり、ありがとうございました。