実は、年末からまた駆け足で今度は主人とパリに行くことを計画しておりました。ただ、冬期講習会の日程とかみ合わず、そもそもが今度も強行軍でしたので、迷わず延期致しました。本来、一人旅が好きな私です。行ける時にまた行ければと思います。サンルイ島の中にあるアパルトマンをお借りして、しばらく生活して来たいです。窓を開けると、セーヌ川が目の前を流れている、それは素敵なところです。あるいは、女性の夢を体現したような・・・一歩足を踏み入れただけで恋をしてしまいそうな素敵なホテルや、暖かなお人柄と美味しいお食事で有名な小さなお宿など、どこに泊まって、そのあと、何駅から何処まで行って・・・と考えるだけでも、楽しくなってしまいます。あるいは、かつて20代の頃イタリアからサンマロを経由しニースからパリに、そしてオンフルールへと旅をした親友と旧交を温めて、二人旅も良いかしら、とも思います。親友と申しましたが、実に気が合わず?・・・ツボが違うのですね、きっと。共感している振りもお互いに致しませんので、「あら、素敵!」「「まあ、本当に!」という和気藹々感からはかけ離れているのですが、それでも、一緒に居ればお互いに自然体で楽しいのですから仕方がありません。彼女の感性はなかなか素敵なのです。例えば、ホテルのお部屋で夕食を頂くことにしたので、私がお花屋さんでテーブルに飾るお花を捜して来れば、その色合いを見て、それに生えるテーブルクロスをさりげなく用意してくれている、というように。
そして・・・でも、彼女との旅行で、ひとつだけ、忘れられないことがありました。若気の至りとお思いになり、お聞き下さい。パリ最後の夜、私達はささいなことですれ違い、短い口論の後、私は中くらいのワインを飲み干し、ホテルの外へ出て行ったのです。当時、アルコールには強く、そんなに酔うとは思いませんでした。外は雨でした。すると、すぐにまわりがグラグラしてほとんど見えなくなる程、ワインは効いてきました。そのうえ、ずぶ濡れになった私は寒くて仕方ありませんでした。私はどこか壁にもたれてやっと立ち、雨宿りをしていました。すると、その時通りがかりの優しそうな若い女性が「どうしたの。」と聞いてくれました。当時のパリは、今以上に人情味があったように思います。「大丈夫です」(これくらいしか言えない語学力ですみません)と私は答えました。「私の家にいらっしゃい。雨に濡れているじゃないの。」と彼女はまた言ってくれました。そして、手まで引いてくれたのですが、私は彼女に何かお礼とさようならを言ったと思うのですが、ホテルに向かってなんとか歩き始めました・・・そして、ホテルにたどり着き、そして部屋のドアをノックし、中から友人が驚いて迎えた顔までは覚えているのでしたが、中に倒れこみ、後は何も覚えていないのです。それから旅の終わりの一番疲れていた時に、彼女は一晩中寝ないで私が回復するようにあれこれ手を尽くしてくれたらしいのです。このことは、あまりどなたにもお話ししておりませんでしたが、(当時、日本に帰り、母にお話をしましたら、彼女に大感謝し感激しておりました)私の人生の中で、唯一モノクロの映像のように心の中に残されている、昔の旅の稀有な思い出です。

お話しが横道にそれました・・・そんな訳で、年末に、どのようにして過ごすのかを決めなおした訳なのですが、前から一度してみたかったこと、それは年末と年始にかけて行われるジルヴェスターオーケストラを聴きに行くということでした。横浜のみなとみらいの大ホールでのコンサートは、年末31日の午後9時からスタートし、年始12時40分に終了ということです。上野ではベートーヴェンの全交響曲9曲を小林研一郎の指揮で、という白熱したコンサートが毎年続けられているようで、特に主人が興味を示し、迷いましたが、大晦日のお昼くらいから始まり、最後の第九が終わるのは夜12時前というおよそ10時間のコンサート・・・カウントダウンではなく、ダウンしそうに思えてまいりましたので(まさかのダジャレですね)断念致しました。でも、きっと体力さえ持てばこの上なく素晴らしいコンサートであり、大きな感動を期待出来そうです。一方、みなとみらいのジルヴェスターコンサートの今年のカウントダウン曲はブリテンの「青少年のための管弦楽入門」、そして新年一曲目はストラヴィンスキーの「春の祭典」だそうです。こちらは横浜ですし、夕方までにお正月の用意を整え、晴れやかな気持ちで夜になりましたら出かけたいと思っております。子育てを卒業するということは、少し寂しさもありますが、新たな楽しみも増えますね。そして、2日には京都に行くことに致しました。
ご卒業されました年長さんのお姉さま方、今年の1月の冬期講習を覚えていらっしゃいますか。形の替え歌を皆さんで頑張りましたね。本当に、どんな宿題を出させて頂きましても、いつも真剣に取り組んで下さいました。あの講習会を機に、皆さん図形への興味やご理解が深まったように思っております。今日は、一日、家で教材を作っておりました。今年は、さらに図形感覚を楽しく磨く準備を進めております。
そして、今日はコンサートのチケットとチラシのデザインも致しました。今年のコンサートの雰囲気に合わせた、お花と蝶が舞う、ロマンティックな感じに仕上がりました。そして、また細々と少しずつメールをお送りし始めました。・・・なかなか進まず、ごめんなさいね。でも、近く、必ずお送りいたします。ご卒業されましたお母様方からのメールは、感動・・・です!もう、忘れてしまわれたかしら・・・と少し心配でしたが、中には、ブログを見て下さり、ご連絡してきて下さいました方もおられ、感謝に堪えません。皆様、近況をお知らせくださり、可愛いお嬢様方のご成長ぶりには本当に胸がときめきます。コンサートにも勿論伺います、とおっしゃて下さいまして、本当に有り難く、幸せに存じました。また、皆様、チョコリットをご卒業されましても本当に多くの方々がブログをお読みくださっていて下さるのを知り、感激しております。皆様、本当にありがとうございます!

それにいたしましても、この秋のお試験は、単一航路選択を迫られる本当に厳しい日々でした。どなたも、ご決断を迫られ、心身ともに苦しみ抜かれた筈です。年長さんのお母様方には、どうか、お試験のお疲れが出ませぬように、切にお祈り致しております。