先週は六本木行動観察木曜日クラスの、そして昨日は月曜日クラス最後のご指導日でした。
本当に皆さま、よく頑張ってこられました。指示行動テスト他、実践的なプログラムの中で最後の模倣制作ご指導として選びましたのは、木曜日クラスが「喜びの馬小屋」、そして昨日は「神様からのおくりもの」でした。「喜びの馬小屋」は、昨年の最終日にも制作した、大変縁起の良いもので[E:happy01]馬屋の中の様子とともに、馬、羊、ハト、そして天使様を自分で描いて切り張りするという、大変高度な制作でした。それでも、どのお嬢さまもしっかりと向き合われて完成させる事が出来ました。質問をされる方もおられません。いつの間にか、「なんとか自分の力で頑張る。」「しっかりと聴いて自分の聴いたこと、見たことを信じ、どんどん作業を進めて行く。」ということが身についておられ、嬉しく存じました。この力さえあれば、これから小学校、中学、と進んでいらっしゃる時にも、自発的な学習力が身に着く大事な礎になって行かれる筈です。木曜日クラスは、お別れに「おかあさんのはなし」の紙芝居を読ませて頂きました。アンデルセンのお話をベースにされていますが、結末はまったく異なるものです。私は、この結末にあえて曲げることを選んだ作者にいつも称賛を覚えます。この紙芝居を最後に選ばせて頂きましたのは、これからも続く面接の中でも、「おかあさん」とは、どんな存在なのか、ということを改めてお子さまの御心に問い、深い愛情に守られているのだと言う事を刻んでほしいと願ったからでした。死神に連れて行かれた坊やを取り返す為に、湖の水さえも飲みほしてしまおうとした母の姿。それは、私自身、まさに幼稚園の時に「なんて、母と同じ姿なのかしら。」と深く心を揺さぶられた作品でした。
また、昨日の月曜日クラスの制作では、まず、絵本「かみさまからのおくりもの」を読み、お子さまひとりひとりが神様から頂いたと思うものを考えて、どんな子供になったのかを絵に描いて頂き、制作見本を掲示したプレゼントの箱とリボンを模倣制作し、ポケット状にした箱の中にその絵を入れて頂きました。平面で立体的な箱とリボンに見立てる制作は観察しながら作るのは本当に高度で大変であったと存じます。それでも、月曜日クラスの皆さまからも、制作に関しての質問は一切ございませんでした。本当に、与えられた10分という時間の中で、精いっぱいご自分の作品に取り組まれ、その集中度にも感服致しました。そして、その完成した絵を持っておひとりづつ、前に立ち、「あなたが神様から頂いたもの」「その結果どんな子供になったのか」を発表して頂きました。「私は、優しい、を頂きました。だから、弟を可愛がるような子供になりました。」弟さんと仲良くしている絵がありました。「私は、歌が好き、を頂きました。いつも歌う子供になりました。」大きなお口をあけてお友達と歌っている絵がありました。「私は、食べる、を頂きました。よく食べます。」お姉さまと並んで何か御馳走を頂いている絵でした。「私は、教える、を頂きました。それで、縄跳びを教えているようになりました。」真ん中にいて、縄跳びを持った彼女が、年中さん達に縄跳びを教えている絵が描かれていました。どなたも、堂々とした立派な発表であり、しかも、驚かされ、感動しましたのが、お子さま達の発表は、ご両親様がお書きになられた願書の中のお子さまについて書かれた像と重なっていたということでした。その他のプログラムも全て、相談する力もつき、言われたことを実行する指示行動の力も伸びられ、本当によくぞここまで・・・と、感慨深く存じました。ひとえに、今日までの日々、お母様、そしてお父様方とともに歩んで来られた御努力の結果であると存じます。最後に、おひとりおひとりにささやかながら私が小学生の時に夢中になった本をお渡しさせて頂きました。ほとんど全員、違う本ですが、楽しく物語の世界へと誘ってくれるものばかりを選んでみました。読み聞かせ、あるいはご自分でお読みになれる日も、もうそう遠くは無い筈です。お母様方は私が修了証などをお渡しする際に、おひとりづつのお子さまに対して拍手して下さいましたね。私から、このブログを借り、お母様方に拍手を送らせて頂きます。もう、あと僅かなお時間でお母さま方は起床され、お弁当をお作りになられるのですね。私は、本日も、ずっと、皆さまの一日が無事終了されますことをお祈りして過ごします。昨年同様、合格小人を皆様の夢の中にお送り致します。祈りの中から出る思いは、本当に妖精のように目には見えないけれど、存在する何かとなって、皆さまのお心に届く筈です。どうぞ、今、お嬢さまもお母様もぐっすりと深い眠りの中にいらっしゃいますように。明日、朝とともに、元気に輝かしい一歩が踏み出せますように。切に切にお祈りしております。