横浜雙葉小学校の面接も13日に始まり、4日めになりました。もはや私には励ますことと祈ることしか出来ませんが、終えられて御報告下さるお母様方のメールを拝読すると何故か涙が出てまいります。合格を願い、これ程の思いを、お嬢さまと同じ位純真に面接で精いっぱい現わしていらしたお母さま方。どうぞ、この思いが叶えられますように。受け止めて頂けますように。そう、願わずにはいられません。

子育て中に、よく「3歳までに子は全ての恩返しをしてしまう。」ということを言われました。(主に、知らない方から、お散歩中に公園などで出会った年配の方からよくそのようにお声をかけられました。)それは、今にして思えば、3歳までは子が苦労する場面がほぼ無いからと言って良いのではないでしょうか。苦労の無い、愛らしい子とともにある天国での日々は、しかし、あっという間に過ぎ去ります。

高垣忠一朗著「揺れつ戻りつ思春期の峠」は、六本木クラスのお母様方にはまだ『思春期』についてはお早いですが、今からお読みになっても、大事なことが沢山書かれていると存じますので、御一読下さいませ。この本の中には登校拒否についても書かれています。それは、これから幸せな小学校生活を望まれる方には遠くに思われるお話かもしれません。しかしながら、前にも触れましたが、子どもの苦労を引き受けるという心構えはやはり、私を含め案外持てない親御さんが多いのではないでしょうか。帯には「お父さん、お母さん、子どもの生をいとおしみ共感する心を持っていますか?弱さも未熟さも、今を懸命に生きている子どもの大切な一部です。」と書かれています。苦労の無い子犬の時だけ可愛がり、ペットの身体が成長して色々大変なことが出始めるといとも簡単に捨ててしまう飼い主がいます。それと同列には出来ませんが、もがき苦しみやがて自立して行かねばならない子どもの避けられない課程を、自分が苦しい為に直視できない親は多いと思うのです。それを避ける為に「甘やかす」のだと本書は言っています。そして「甘やかす」のと「甘えさせ」の違いについても興味深く書かれております。

小学校受験を経験する素晴らしさを私は確信しております。しかしながら、これからのおよそ2ヶ月間は、今までの中でも最も辛く感じられる日々でしょう。お子さまも、真剣に耐えています。表面的には大丈夫そうに振る舞われていても、お子さまは本当に良く解っていらっしゃいますので、心の奥底に不安を貯めていらっしゃるのかもしれません。お母さまは、どうぞ意を決して受け止めてあげて下さい。いつも教室でも申しておりますが、私は微力ながら、お母さまのお気持ちを受け止める用意はございますから、メールでもお電話でもなさって下さいませ。そうして、お子さまを受け止め、支え続けられた、この2カ月間を終えられた後の清々しさは、何物にも代えがたい筈です。結果ではございません。親子で力を合わせて頑張れた、という思いは、一生忘れられないことでしょう。

横浜では今、時折、ザッと雨が降り、止むのを繰り返しております。晴れの日も雨の日もありますが、雨も降るけれど、完全に雨降りの一日では無いという言葉では割り切れない状態を認められるようになれば良いのですが、私もこと子育てに関しては少しの雨でも気になる時期がございました。お腹も空き、目に怪我をしていても「つらい、つらい。」と言わないでのっそりと、一匹で歩いて行く猫の姿には、つくづく崇高なものがありますね。