昨日は息子が帰って来た為、横浜のハンバーグ屋さんで食事。ボジョレーヌーボーを頂きました。今までは、程良く冷えた白が好きでしたが、今しぼりたての様な、室温の赤は秋の恵みがそのまま喉に流れ込むような、牧歌的なのどかさがありました。

さてさて、クリスマスって、特別な気持ちになるのは何故なのでしょうね。何か特別なことをしなくても、その夜だけは、どうしても厳かな気持ちになってしまいます。あとは、大晦日もそれに近い高揚感がありますけれども。大晦日の夜にベランダで待っていますと、午前零時になって新年を迎えた瞬間、海の方から沢山の汽笛がいくつも重なって聞こえてくるのが、我が家では皆大好きなのです。私はその一時間前位から1人になり、今年のこと、そして来年の事について新しい手帳に書き記すのが習慣になりました。来年、こんなことをしたい、と思って書くと、不思議とその殆どが実行出来ているのです。中には、どうしても、毎年書いていてままならないこともありますが。

毎年、この時期に私はシュタイナーの天使を作る羊毛を手に入れるために、クレヨンハウスに出掛けるのですが、もう欲しいものだらけで、なかなか帰れません。そう言えば、いつか、クレヨンハウスの地下の自然食のレストランでお茶をしておりましたら、目の前で落合恵子さんが取材を受けていらして、圧倒的なオーラのある方ですね、やはり。迫力のある素敵な方でした。昨年のクレヨンハウスでは、「おもちゃ屋へ行ったトムテ」エルサ・ベスコフ 作  菱木晃子 訳 ささめやゆき 絵 福音館書店と出会いました。なんて、愛らしい童話でしょう!私は実は、最初に見た時、あら、可愛い御本!と思ってそのまま買わずに帰ったのでしたが、心の中でどんどんとその本の魅力が増大してゆき、何日かしてからまたお店に行き、購入したのでした。ちなみに、好きな本が手に入ると、ぎゅっと抱きしめて「これで、私のもの[E:heart04]」と、安心するのですが、最近の電子書籍ではその安心感は感じられるのでしょうか。

それは、このようなお話です・・・。いなかに住む2人の娘さんはお人形を作って街のおもちゃ屋さんに箱詰めにして送って生計を立てていました。ところが、ある晩、床下に住む小人のトムテのヌッセが、お人形達を送る箱に入ってしまったので、さあ、大変!ヌッセは街のおもちゃ屋さんのショーウインドウに飾られることに。ヌッセは、子供達が見ているとウインクしたり、うなずいたり。それで、どの子もこのトムテ人形が欲しくなったのでしたが、そのなかでも、大の仲良しになった男の子がいたのです。クリスマス イブの朝、その男の子のお母さんがヌッセを買いにやって来て・・・。ヌッセのいたずらで始まった冒険でしたが、最後には、ヌッセがおもちゃ屋さんに来て良かったと思う結末になるのです。ヌッセは、お家に帰ることが出来たのでしょうか。絵が、また大変魅力があり、やさしくこのお話に彩りを添えているのです。ショーウインドウのくだりは、バレエの「コッペリア」の一場面を思わせるような魅力に満ちており、もしかしたら、子供達がおもちゃに夢中なのは、彼らが見ている時にだけ、おもちゃがウインクしたり、ダンスをしてみせているから?と思えてきてしまいます。

4歳から、と表示があります。絵本というよりは、童話に大きな挿絵がある、という感じですが、昨日ご紹介した「セシ」のお話も文章が長いのです。どちらも、お子さまに魅力ある内容ですので、是非、絵をご一緒に楽しまれながら、読んで差し上げて下さい。

この作者、エルサ・ベスコフの作品で私が好きな作品は、「おひさまのたまご」です。森の中に落ちていた輝くオレンジを、妖精が「おひさまのたまご」と勘違いしてしまうのです。
森の様々な生き物が登場して、この「たまご」を前にあれこれと意見を言い合うのでしたが・・・。エルサ・ベスコフはスゥエーデンの作家ですが、どの作品も、まるでバレエをみているかのような洒落た独特の雰囲気があり、この作家が好きな方は、どの作品にも魅了されることでしょう。また彼女についても書かせて頂きますね。クリスマスのお勧め、まだまだ続きます。