幼稚園時代のことを全くと言って良いほど覚えていない友人がいます。そのような友にとって、先日の着ぐるみの記事も、本当に覚えているの??と驚かれるのですが、あの記事の時に頂いたコメントや、お母様方からもメールでコメントを頂き、ご自分が幼稚園の時に怖かったものを色々と教えて頂き、「やはり、覚えていらっしゃる方も多いのでは!」と妙に味方を得た気分になりました。
今日は怖いという感情では無いのですが、ふとまた思い出したことを書かせて下さいね。

その時、私は5歳でした。母と祖母と私は呉服店の中に居ました。母と祖母がお店の方とお話をしているので、私は退屈になり、お店の中をあるいてみました。

曲がり角(と言っても店内の展示品を曲った先だと思います)を曲ったところに、明るく照らされた場所があり、そこでおとなの女の人が2人で箱を前にして何かをお話していたのでした。私の姿を見ると、「あら~。」と私に笑いかけてから、一瞬途切れた後、またすぐに2人は相談を続けました。「ですからね、このサイズが切れてしまっているけれど、解りはしませんよ。これを、**と言えばそれでいいんですよ。」「そうですよね、解りはしませんよね。」・・・私は息がとまる程ビックリしました。聞いてはいけないことを聞いてしまったと思いました。心が震えていました。その時、母達が私を探しに来ました。私はこのことを早く母に伝えたいと思いました。でも、結局は伝えないで終わりました。私は口ごもりながら「あのね、あのう・・・。」と言いかけましたが、母達はもうその女の人達とすっかり楽しそうに打ち解けて、その一団は私の居るところからはとても離れてしまったのです。その幼稚園の小規模な学芸会でも出来そうな舞台のような畳みの敷いてある一段高い床は、本当になんだかやけに眩しかったのを覚えております。