『ペネロペ こわいゆめを やっつける』アン・グットマン(文)ゲオルグ・ハレンスレーベン(絵)
。魅力的な絵本です。ペネロぺがこわい夢を見て、おかあさんに助けを求めます。おかあさんもやさしく慰め、おとうさんも「もう怖い夢は見ない為の」素敵な魔法の金の粉をペネロぺにかけてくれるのです。さあ、ペネロぺが眠ると・・・。ニワトリがイースターのカラフルなチョコレートの卵を産んだり、氷で出来た長い長い滑り台を滑って遊んだり、お菓子屋さんのキャンディーを全部なめてみたり・・・。もう、こわい夢は見ないどころか、「まるで夢のような」楽しい夢が、あとからあとから出てきて・・・。

この絵本をこわい夢を怖がる小さなお子さまに読んであげたら、どんなにその子は勇気づけられるでしょうか。本当に素敵なことに、ペネロぺのおとうさんの持っていた金の粉のついていた本と同じように、この絵本の表紙にも金の粉がついているのです。魔法の粉・・・教室で以前に私も「今から空を飛べる魔法の粉をみんなにかけますよ。」と言って、1人1人に順番にかけていったところ、かけられた子から、順にフワフワフワと浮き出して、私の方が魔法をかけられたような気持にさせられたのを思い出しました[E:happy01]

また、ペネロペのお顔が無邪気で、ご指導させて頂いているお子さま達とだぶるのです[E:happy01]ペネロペはちょうど幼稚園に上がるくらいの子の身の上に起こり得ることをテーマにしているので、その子が同じような思いや経験の渦中にいたり、経験し終えた場合には大変心魅かれる絵本だと思います。こうしたお子さまの成長とともにあり、成長に寄り添ってくれるようなタイプの絵本選びのコツも、実はここにあるのです。その子の成長段階で全くまだ経験したことが無いようなかけ離れた出来事を扱っている題材の絵本を読んであげても、共感出来ないのです。その子が心魅かれるのは、絵が文と一致していて解りやすく、その子の身の回りで今起こりつつある出来ごとや、やっと少し前に出来たことなどを扱っているものである筈です。ペネロペシリーズは、ユーモラスな物語展開と、そして大変洒落たセンスに溢れた絵で楽しませてくれるでしょう。

今、お子さまが経験したことであれば、と申しあげました。『ジェインのもうふ』作・アーサー=ミラー等は、小学生向けの本とされていて、絵本ではありません。でも、古くなった毛布に対して愛着を持つジェインの気持ちは多くの子が経験していることでしょう。そうした意味では、絵本を沢山読んで頂いている子の中には、幼稚園の年中さん位からでも、最後まで真剣に本の読み聞かせに耳を傾けられる方も出てくるでしょう。

皆様も、絵本屋さんに足を運ばれてはいかがでしょうか。一足早く、春一色に包まれた、魅力溢れる絵本が花咲いておりますよ[E:shine]