駒場東大前の古本屋さんに必ずと言って良い程寄ります。そして大体2冊は買い求めるのですが、ハッと気がつくと、手に5、6冊も持っていることも。それから、井の頭線に乗り渋谷に向かい、アフタヌーンティーに行き、ホットチャイを飲みながら、買ったばかりの絵本を取り出し、あれこれ構想を練る…。これが、私の気分転換なのです。

今日の収穫絵本のうちの、一冊はエルサ・ベスコフ作・絵/石井登志子 訳『おひさまのたまご』でした。実は先週、迷って結局本棚に返して帰ったのでしたが、本当に魅力的な絵本というのは、日に日に心の中で膨らんでいって、次の週にはまた出会えるかしら、と少しばかりトキメキつつ店内へ・・・。そして、期待に違わずたいていの絵本とは再会を果たすのです。(果たせる筈です!私が古本屋さんで求める絵本はどちらかと言えばマイナー寄りの絵本ですので[E:happy01])

さてさて、この『おひさまのたまご』は、マイナーどころか、世界中で愛される絵本なのですが、森の中の妖精の愛らしいことと言ったら!そして、森の植物の色が、驚くべき郷愁を誘う、子供の頃に出会った緑色をしているのです!妖精はオレンジの実をおひさまの卵だと思い込んでいるのですが、こうした想像力の産物である思いこみは、よく思い出したらどなたにもあるのではないのでしょうか。

一ページずつ、丁寧に捲りながら、文章と絵の醸し出す世界に入り込んでしまう絵本です。木や草の密集した茂みになど、今はもう潜りこむことなど無いでしょう。でも、子供の頃に出会った頬に触れる緑の感触やハーブのような香りがこの絵本からは感じられたのでした!

・・・先程、絵本を見ながら構想を練ると申しました。こうして手に入れる絵本の基準のほとんどは、やはり国立音楽院や幼児教室の授業に何らかの形で生かすことが出来る可能性のあるものを求めているのです。でも、周りの方が私を見れば、絵本に浸っている変な人に映っているのかもしれませんね[E:happy01]