今日の、制作の課題「すてきな洋服屋さん」は、昔、パリのマレ地区(昔の貴族の居住区)を1人で歩きまわっていた時に出会った骨董品店の、それは素敵な箱の中の小さな小さなお店がヒントになっているのです。30㎝四方の黒塗の木箱の中に、小さな骨董品店が再現されていて、ミニチュアのランプや花瓶、年代物の乳母車、5センチ程のフランス人形、帽子、ティーセット等がガラスのショーウインドウの中に置かれていました。いわゆる、大量生産のミニチュアドールハウス用の鮮やか過ぎる彩色とは異なり、それらひとつひとつが手作りの為に、少し曲っていたり、といったところにも非常に味わい深さが感じられて、帰りのお荷物の大変さなど顧みずに、妹へのお土産に購入してしまいました。同時に主人の妹には、同じく帽子屋さんバージョンを求め、こちらもすべて手作りのレース等があしらわれた、小さな帽子が沢山飾られているものでしたので、とても魅力的に思えてしまい、これら二つのガラスのはめ込まれた重い木箱を、苦労して持ち帰ったことを思い出します。今日は、行動観察の為のひも結びや、折り紙、洗濯バサミの使い方などもテーマであったのですが、ぜひ、お家でも、色々なお店を再現して頂けましたら大変楽しく、そうしているうちにもお嬢さまの制作の力も知らずについてまいりますので、お勧めです!

パリが本当に好きな私は、若いころはよくそうして1人でパリを彷徨っておりました。なだいなださんが、「パリを愛しているので、パリが好きという人がいると嫉妬する。」というようなことを書かれていらっしゃいましたが、私は、その文を読んで、彼に嫉妬していた程でした。マレ地区を最初に歩いた時は、真冬でした。かじかむ指で、カメラのフィルムを交換しようとしても、指が凍えていて、交換しにくいほどの冷やされた空気の中を、私は歩いていました。このマレ地区は、当時は骨董品店が多く点在しており、窓辺に飾られたフランス人形の妖しさや、リモージュ焼のピルケースなどに、心ときめきました。ふと、一軒の骨董品店の奥で、不思議な魅力を放つランプが灯っているのを見たのです。それは、何とも言えず美しいランプでした。グレーがかった淡い青紫色のシルクの上にバラの花の咲く向こうに立つお城の絵や、美しい鳥の姿などが繊細に手書きで描かれていたのでした。私はすっかり魅せられてしまい、そのお店に入っていったのでした。そして、そのお店のマダムとも出会ったのですが・・・このお話の続きも、いつか、また、書かせて頂きますね!

六本木クラスの新年長さん達、頑張って、集中して作っていらっしゃいましたね!成長を感じます。折り紙も、上手になっていらして、ビックリしました。次回は、クリスマス特別ご指導でお目にかかりましょう!