一昨日、雨のそぼ降る中、立教小学校の授業参観および説明会が開催されました。私は、参観時間を一点豪華主義!ほとんどすべて、図書館に集中させていただきました。図書館の中に入ると、すでに、思惑を同じくする同志の方々が集っておられ、熱気?のようなものすらも感じられました・・・そうです。立教を征するなら、図書館!です。実際、何がヒントになるか分かりません。言えることは、そうした情熱が、合格を引き寄せるのです。先生がお読みになっている本のタイトル、図書館の今年のお勧めの本のタイトル。皆さま、必死でメモを取っていらしゃいました。今年の説明会でも、皆さま感じられたことでしょう。図書館の先生の特別な待遇を。立教は図書館での教育を重要視し、そこから全ての教育を出発させている感すらあります。立教の小学校教育は本に賭けていると言っても良いかもしれません。それは、そうした試みが、功を奏しているからなのでしょう。今、私は本という言葉を使いました。立教の図書館教育は読書だけではないからです。ストーリーテリング、パネルシアター、等、実に様々な方法で、子供たちを本の世界に誘っているように思えます。いったん、本が好きになった子は、本当に、ある意味、宝を手に入れたのと同じです。立教小学校が求める子供像の中の、1、良く聴ける子。2、表現出来る子。3、節度(けじめ)ある子。4、夢中になれる子、5、細かいところに気がつく子、とは、読書を栄養に育つ力とそのまま、合致しているのも、けっして偶然ではないはずです。
図書館は、その学校の外に見える頭脳の一部です。それは、ご家庭の本棚と変わらないことであり、その家の方がどんな方なのかを知る手掛かりになるのと同じことです。今年度も出題傾向は変わらないということですので、「この中のどれか一冊が、出題されるのかしら、ここにある、全ての絵本を持ち帰って子供に読ませたい!」とお考えになった方もいらっしゃるかもしれませんね。でも、これまで出題された本は、ほとんどが名作と言われる絵本であり、時代的には、古い作品から、最近のものまでありますが、ご家庭で絵本を楽しむ生活をされていれば、一度は触れるはずのものがほとんどなのです。これは、どんなことを意味するのでしょうか。初めてその本を読む子が、あきらかに不利ですよね。私は答えは、やはり、立教小学校が、「心豊かな日常家庭生活を送っている子供を求めている。」というところにあるのだと思うのです。すでに、今、この生活の場から立教小学校の入試試験は始まっているのです。
今回、私が図書館に見た立教小学校の特徴をひとつだけお話しましょう。立教小学校の教頭先生のお話の中で、「『家庭生活を大事に、自然の中でたっぷり遊んで、と言われたので、どんぐりを拾って遊んでいましたら立教に落ちてしまいました。』というのとは、意味が異なり、遊びの中に、お父様が、『どんぐりを右にいくつ持ったよ。左はいくつかな?』と、さりげなく、いろいろなものをとり入れて行ってほしい。」という趣旨のおはなしをされていました。子供が自然の中で思う存分遊んでいる間、親は、そこにあるものが、何か知的興味に繋げられないか、考えをめぐらし、例えば数量の楽しさを体験させてあげるような生活を!ということであると考えます。無心に楽しさの扉から入って行ったら、自然に知的興味に繋がる扉が用意されていた。本の揃え方も、まさにそのようなお考えに合致するものだったのです!
今回、図書館で得た多くのことも、これから、駒場クラスで常時反映してまいりますね!